循環器内科
循環器内科
循環器内科では、心臓ならびに血管についての病気を扱っています。
心臓は、胸の真ん中あたりにある臓器で、規則正しくリズムを打ち、お腹の中の小さな赤ちゃんだった時から拍動し続けています。生命に直結する非常に重要な臓器です。大人では一日に8万から12万回の心拍数で動いています。主に、全身へ血液を送り出すポンプの役割を担っています。
心臓からは全身に血液を送り出す大動脈が出ており、心臓自身を栄養する冠動脈という細い血管も、そこから分岐しています。全身に血液をおくる動脈は年齢とともに動脈硬化が進みますが、その程度は生活習慣病の状態によって大きく左右されます。
つまり、血管が詰まってしまう前にしっかりとした治療が必要になります。
症状は一部腎臓内科とも症状が重なる部分があります。気になる症状がある場合には、お気軽にご相談ください。
循環器内科で診る病気の中には、不安定狭心症、急性心筋梗塞、大動脈解離などの様に、心臓カテーテル検査や外科手術を含む早急な処置と対応を必要とする重篤な疾患も含まれています。
そういった場合には、近隣の適切な高次医療機関に速やかに患者様を御紹介し、適切な治療が開始できる様に連携を取ってまいります。
最近「高血圧の基準が160/100に変わったので、自分は治療の必要がない」と勘違いされている方を散見します。
高血圧は、Ⅰ度高血圧からⅢ度高血圧まで分類されていますが、診察室血圧が140/90mmHg以上、家庭血圧が135/85mmHg以上の場合は高血圧とし、変更はされていません。
これは全国健康保険協会が、行っている「重症化予防事業」の勧奨基準が、「140/90mm以上」Ⅰ度高血圧の基準から、2024年(令和6年)4月から「160/100以上」II度高血圧の基準に変更になっただけのようです。
高血圧を放置すると、動脈硬化が進行し、虚血性心疾患、脳血管疾患のリスクが高まります。
高齢化社会となった今、いかに動脈硬化を遅らせて健康に年をとるかは重要な課題です。
動脈硬化の原因には、高血圧以外にも生活習慣病である高脂血症、糖尿病や高尿酸血症、喫煙、運動不足などがあげられます。血圧も脂質も患者様の年齢や病状によって治療の目標となる数値が変わってきます。高血圧、糖尿病、高脂血症の方には、お一人ずつ定期的に療養計画書をお渡ししていますので、目標値を確認しながら内服治療と生活習慣の改善をしていきましょう。
なお、当クリニックでは定期的に頸動脈エコー、心エコー、腹部エコーや頭部MRIでの脳血管評価もおすすめしています。高血圧は、動脈硬化をひきおこす最大の原因です。早めに気が付いて治療をしていくことが大切です。