新学期に入り、学校では健康診断がある時期になりました。私の子供たちも「尿検査のおしらせ」というお手紙をもらってきています。検査当日、ついつい取り忘れちゃった!なんてことありますよね。
そもそも、なぜ朝の最初の尿でなければならないのか、不思議に思ったことはありませんか?それは、朝起きてすぐにでる「早朝尿=安静時の尿」だからです。一般的に尿検査では、蛋白尿・血尿・尿糖を検査することが多いです。その中でも、蛋白尿と血尿は「体を動かしたからでてしまう」というケースが含まれています。そして、この場合は治療を要さないことがほとんどです。安静にしているのに、連続して蛋白尿や血尿が出ている場合は精密検査が必要になります。
尿検査は、患者さんが検査の際に苦痛を伴わず、しかも早期の腎疾患を見つけるのに非常に有用な検査なんです。実際、学校検尿が始まる前は日本の慢性腎不全で透析治療になってしまう患者さんの多くは慢性腎炎から悪化したケースが多かったようです。
お母さんからすると朝の忙しい時間に、「今日はおしっこ取るのを忘れないで!!」というのも大変ですが、ぜひ正確な状況を把握するために、お子さんにお声がけをお願いします。