
甲状腺機能亢進症なのに“むくむ”の?
甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)といえば、代謝が活発になって痩せていく病気」というイメージが強いかもしれません。実際、多くの方が体重減少や動悸、発汗、イライラなどの症状で気づかれます。
でも、実は「むくみ」も甲状腺機能亢進症のサインになることがあります。意外に思われるかもしれませんが、甲状腺ホルモンが過剰な状態が続くと、体の中でさまざまな水分バランスの乱れや、血管の透過性の変化が起こります。その結果、特に足首やふくらはぎ、まぶたまわりなどに、むくみが現れることがあるのです。
また、バセドウ病に特有な「眼の症状(眼球突出など)」が進行すると、目の周囲のむくみや違和感が現れるケースも。
朝、鏡を見て「なんとなく顔がむくんでいる」と感じている方、体重が減っているのにまぶたが腫れぼったい方は、念のため甲状腺の検査を受けてみるのもよいかもしれません。
むくみは「冷え」や「塩分」だけのせいじゃない!
女性に多いむくみの悩み。もちろん冷えやホルモンバランス、生活習慣も影響しますが、甲状腺の病気が隠れていることもあるのです。
とくに次のような症状がいくつか重なっている方は、注意が必要です:
♦最近、動悸や息切れが増えた
♦手の震えや汗が多い
♦食べても痩せていく
♦イライラしやすくなった
♦まぶたや足がむくむようになった
甲状腺ホルモンは、私たちの体の“代謝”をコントロールしている重要なホルモン。ちょっとした不調も、甲状腺からのサインかもしれません。
当院では、血液検査で甲状腺のホルモンバランスをチェックすることができます。また、なんとなく首が腫れているような気がするという場合には、甲状腺の超音波検査もできます。最近むくみもあるし甲状腺疾患が心配ということでしたら、どうぞ当院にお気軽にご相談ください。