
「風邪をひいているときに、また別の風邪をもらったらどうなるの?」──そんな心配をされたことはありませんか?
同じタイミングで複数のウイルスにかかることを 「同時感染(コインフェクション)」 といいます。インフルエンザとcovid-19、パラインフルエンザとRSウイルスなど、組み合わせは様々です。1種類感染するだけでも結構きついのに、同時に感染したらどうなるのでしょうか?
◎症状が強く出ることがある
熱・咳・だるさなどが重なり、しんどさが増すことがあります。
◎重症化しやすい場合も
特にご高齢の方や基礎疾患のある方、小さなお子さんは注意が必要です。肺炎などを起こすリスクが高まることがあります。
◎見つけにくいこともある
たとえば、インフルエンザ陽性と言われたけど、悪化して大きい病院に行ったら、マイコプラズマもかかっていたなど。このように検査で一つのウイルスしか分からず、実はもう一つ隠れていた…というケースもあります。
最近私の経験した場合ですと、RS陽性といわれたけど熱性けいれんを起こして救急搬送されたらパラインフルエンザも陽性だったというケース。しかしクリニックではなかなかパラインフルエンザまで検査できないのが現状です。
抗原検査には、保険診療上年齢制限が設けられていたり(例えばRSウイルスは0歳のみなど、検査そのものがない場合も多数あります。つまり院内で迅速検査ができるウイルスはほんの一部なのです。
クリニックで診断されても、もしかして同時感染していたら心配・・・ですよね。
でも必ず重症化するというわけではありません。
ウイルス感染による感冒症状は、通常健康な方であれば自然に回復することも多いです。大事なのは「同時感染も起こりうる」と知っておくことです。
ウイルス感染には予防とがいちばん大切!
- 手洗い・うがい・マスクを習慣に
- インフルエンザや新型コロナなどのワクチン接種
- しっかり休養とバランスの良い食事
どの年齢でも疲れているときほど感染をもらいやすくなります。もし感染してしまっても、治りやすい体作りは普段の生活が大切です。昔から言われる「規則正しい生活」「早寝早起き」「バランスよい食事」は実は大事なのです。
しかし、小さいお子さんではマスクなど難しく、保育園などの集団生活で感染してしまうことがあります。
もし感染してしまったら、しっかりお休みして症状が治るまではお休みをしましょう。無理して登園すると再度悪化したり治るのが遅くなってしまいます。小さいお子さんは、病児保育など利用するのも方法です。