
夏場や運動のあとに飲みたくなるスポーツドリンク。汗で失った水分やミネラルを補うにはとても便利ですが、実は「飲みすぎるとむくみにつながる」ことがあります。
その理由は、スポーツドリンクに含まれるナトリウム(塩分)です。体は塩分を取りすぎると、水分をため込んでバランスを取ろうとします。その結果、足のすねや顔が腫れぼったく感じる「むくみ」が出やすくなってしまうのです。
またスポーツドリンクには塩分だけでなく糖分も入っています。スポーツドリンクの種類にもよりますが、500mlのペットボトルには角砂糖5~7個分の糖分が入っています。体にいいからと言って飲みすぎると、カロリー過多による体重増加につながり、むくみやすい体質に傾く要因になります。運動したのに体重が減っていない!採血結果が悪化したというケースもあります。
では、カロリーオフにしてはどうでしょう?最近はよく見かけますね。健康志向の方にはうれしい選択肢ですが、「むくみやすさ」という点では同じく注意が必要です。
実は、糖分が少なくなっていても塩分(ナトリウム)の量は通常タイプとあまり変わらないのです。スポーツドリンク500mlには、食塩に換算して0.1〜0.3g程度が含まれています。発汗で塩分を失ったときには有効ですが、汗をかいていないのにたくさん飲むと、体が水分をため込み、足や顔の「むくみ」として現れることがあります。
日本人は食事から平均して1日8-10g程度の塩分を摂取していると言われます。高血圧予防の観点では1日6g未満が目標です。いくら汗をかくからと言って、普通に食事をとってさらに塩分を含むスポーツドリンクを飲みすぎると、塩分過多となり腎臓に負担がかかり、むくみの原因となります。
おすすめの使い分けは、普段の水分補給には水や麦茶を中心に、運動や大量発汗のときにスポーツドリンクを活用すること。糖分控えめタイプも上手に取り入れながら、むくみ予防につなげていきましょう。いずれも場合も1日あたり500ml~1Lを目安にすると安心です。
スポーツドリンク摂取も「適度に」が望ましいようです。