
脂肪肝はなおるのか
健康診断で「脂肪肝」と言われる方は少なくありません。脂肪肝とは、その名のとおり肝臓に余分な脂肪がたまっている状態です。お酒をよく飲む人だけでなく、最近では飲酒をしない人にも増えており、「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」として注目されています。
では、脂肪肝は一度なると一生治らないのでしょうか。実は 生活習慣の改善によって十分に回復可能 です。
脂肪肝の原因
◎カロリーや糖質のとりすぎ
◎運動不足
◎アルコールの過剰摂取
◎内臓脂肪の蓄積や肥満
使わなかったエネルギーが脂肪となって肝臓に蓄積されるわけです。
改善のカギ
★体重を5〜10%減らす:内臓脂肪が減ると、肝臓の脂肪も減少します。
★食事の工夫:野菜や魚を増やし、糖質・脂質をとりすぎない。
★適度な運動:ウォーキングなどの有酸素運動が効果的です。
★飲酒のコントロール:可能なら禁酒、難しければ大幅な減酒を。
では放置するとどうなるのでしょうか?
脂肪肝をそのままにすると、一部の方では肝炎や肝硬変、さらには肝がんに進展することもあります。ですから「たかが脂肪肝」と侮らず、早めの対策が大切です。
当院の超音波検査では、肝臓内の脂肪の量や硬さなども数値化して評価しています。脂肪肝の方は年に1回の検査を受けていただいていますが、去年よりも脂肪の量が減ったから血液検査結果もよかった!と実感していただけます。
まとめ
肪肝は「なおらない病気」ではなく、むしろ生活習慣を見直すことで改善が期待できる病気です。健康診断で指摘されたら、食事・運動・体重管理を意識してみましょう。