
立っていても歩いても、ひざは毎日使います。高齢になってくると膝が痛いという症状がよくあります。
その原因はひざの関節にある軟骨がすり減ってしまうからだと説明を受けて、どうにかならないものかと悩みますね。
では、すり減ったのなら同じ成分を食べて何とかならないのか。たとえば、焼き鳥屋さんで「コリコリの軟骨」を食べたら、ひざの痛みはとれるのでしょうか?
残念ですが、食べた軟骨がそのままひざに届くわけではありません。私たちの消化管は非常に高性能なので、「消化」という作用によってちゃんと分解し、腸管から吸収されます。でもその成分が、すり減った軟骨に集まって元通りにはならないのです。
でも無駄ではありません。軟骨に多いコラーゲンやたんぱく質は、体づくりの材料になります。さらに、軟骨を食べて「よし、ひざを労わろう」と思えるなら、それはもう立派な健康効果かもしれません。全く無駄ではないわけですね。
結局のところ、ひざの味方は――
◎太ももの筋肉を鍛える運動
◎体重を増やしすぎない工夫
◎バランスの良い食生活
焼き鳥の軟骨は「おまけの応援団」くらいに考えるとよいでしょう。
あとはガリガリとかじりすぎて、歯を痛めないように気をつけましょう。