健康診断健康診断の項目で、GFRというものを見たことがある方もいるでしょう。GFRは糸球体ろ過量のことです。わかりやすくと「全く正常な腎機能を100%とした場合、あなたの腎臓は○○%の仕事ができています。」という感じです。(ほとんどの健康診断では、クレアチニンの数値をもとに算出しています。ほかのGFRの検査についてはまた別の機会にお話しします。)
腎臓専門医を受診する目安の数値は、GFR60未満とされています。確かに、学生の頃定期テストの合格は60点までだったような気がしますね。ただ、例えばGFRが60未満だからと言ってすぐに腎不全というわけではありません。腎機能が低下していた場合は①血尿やタンパク尿の有無。②腎臓の手術歴 ③高血圧や糖尿病などの生活習慣病の有無 ④腎臓の萎縮の有無など総合的に判断し、今後どのような経過をたどりそうなのかなど見極めながら治療を決めることになります。検査結果によっては経過観察でよかったり、内服治療や食事療法が必要になることがあります。自己判断で極端な蛋白制限をしてしまうなどは逆に体調不良を招くこともありますので、心配な場合には外来を受診していただき、まずは総合的な検査を受けていただくことをお勧めします。

健康診断の項目のGFRってなに?