2026年5月28日

健康診断で、「尿潜血陽性」の場合も要受診と言われます。
しかし、健診で指摘される「尿潜血」の場合、ご自身で分かるような赤い色を呈していることはほとんどありません。いわゆる「顕微鏡的血尿」といわれる状態です。
そうでない血尿、つまり自分でも見てわかるのは「肉眼的血尿」と言います。トイレで排尿し、いつもとちがういろであれば驚いて受診する方がほとんどでしょう。赤、茶色、ワイン色など様々です。
今回、自分で見てわからない「顕微鏡的血尿」についてお話しします。
健診で尿潜血陽性となる方は、「実は毎年引っかかるんです」という方も多いはず。中には、「怖くていっつも(生理中です)ってことにしていたけど、そろそろ閉経するからもうその理由が使えない。ガンかもしれないとおもっていたから再検査が怖くって・・・なんて方もいました。毎年悩まれていたと思うと、とてもかわいそうでした。早く相談して下さればよかったのにね、なんて会話をしたこともあります。
また以前検査したけど、何もないのでその後は検査していないという方もいます。
顕微鏡的血尿の原因として、多いものに「無症候性血尿」と言われるものがあります。これは、「症状もないし検査しても異常はないが、潜血陽性の反応が出る」という場合です。毎回検査して異常ありませんと言われれば、もうしなくていいかなと思っても仕方ないかもしれません。でも、私たちの身体は「去年大丈夫だから今年も大丈夫」とは言えないのです。
当院ではその場合、「尿細胞診」「早朝尿での再検査」「腎機能の確認」「腹部エコー検査」など実施します。
様子を見ていればよいものもあれば、何かしらの治療が必要なものもあります。例えば、小さな腎嚢胞であれば大きな異常とはとらえなくても大丈夫ですが、あまり大きなものでは経過観察を行います。尿管結石がある場合には定期的なエコー検査が望ましく、高尿酸血症などあれば治療を要します。また、CKDや慢性腎炎が見つかることもあります。細胞診では、悪性の細胞があった場合にはもちろん治療が必要になります。
病気を見つけることも大事ですが、異常がないことの確認も大切なのです。
尿潜血陽性と指摘された場合には、当院に気軽にご相談ください。




